「男はつらいよ」が嫌い!?第50作目は2019年12月27日(金)公開予定

エッセイ

今年の年末にあたる2019年12月27日(金)に50周年目に第50作目を発表する「男はつらいよ」。その作品について「『男はつらいよ』が嫌い」という投稿が実は後を絶たない。
他サイトでも先日「男はつらいよが嫌い」という方の投稿についてあげられていましたが、調べてみるとYahooの知恵袋では2011年からほぼ毎年なんかしらの寅さん投稿が見つかるのだ。
「寅さんを見てるとイライラしませんか?」などと言った質問も挙げられている。
その内容としては主にこんな感じである。

・自分が他人をけなすのはいい、でも人に言われるのは嫌
・他人にいい恰好したがる。でも支払い等はとらや頼り
・他人の恋愛には愚図だの間抜けだの言うくせに、自分はいざとなると一歩も踏み出せずにモジモジしてるだけ

そう、確かにひどい男なんだ「寅さん」は。

この作品で演じられている「寅さん」は中学生の時に父親と喧嘩をして家出し、その間に両親と兄が他界、妹の「さくら」が叔父夫婦の団子屋でお手伝いをしながら生活をしているところに「寅さん」が20年ぶりにひょっこり帰ってくるという設定らしい。
正直私も小さいころに親と一緒になって観ていたが、一度も面白いと思ったことはなかった。もちろん当時自分が小さかったこともあるが、この作品では寅次郎という男がいつも怒っている印象しか残っていないのだ。怒るという感情にあまり免疫がなかった私は、寅さんが大嫌いであった。

今ならわかる、この作品の意味

この作品は子供だった自分が見ても実はピンとこない。もちろん現代の若者も中年世代くらいまではピンとこないと思うもしれない。
ただ今にして思えばこの作品は『こんなだらしのない愚図の男』を見せることで、こういった愚図な男にならないように、なりたくないな、自分よりも愚図な男がいるっていう安心感など、いわば『ダメ人間』の教科書であったのではないかと思うのだ。
戦後20年くらいから放送された作品であるわけだが、その頃の父親といえば「ちゃぶ台返し」が当たり前の時代だったわけです。でも戦後少しずつ亭主関白の風潮が乱れ、団塊の世代が新しい時代を作り始めていたころだと思う。その団塊の世代が男の生き様として「こうなりたい」「こうはなりたくない」の参考として見入ってしまった作品なのではないかと思うのだ。

ただ、だからといってやはり私には面白くない作品であったことは言うまでもない。。。
正直、うちの親がこんな愚図みたいな男じゃなくて心底よかったと思ったのである。

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