社会人なら知っておきたい「なるほど」は目上に使わない方がよい。

マナー

ニュースを見ていて感じることは、若手キャスターが目上のキャスターに対して「なるほど」を連発してしまっていること。
「なるほど」という言葉は、そもそも目上の人には失礼にあたる言葉なので使ってはいけなかった。もちろん今も使わない方が賢明な言葉です。

「なるほど」とは、相手の言葉に対して納得を表す言葉。

テレビなどで「なるほど」の台詞を聞く際には、その人は腕を組んでいるイメージはないでしょうか。
目上の人の話に腕を組むことは、果たして「態度がでかい」という側面をもっていないでしょうか?ちょっと反抗的な印象を私は受けます。
(この場合、目上の方と一緒に悩んでいるのであれば別です。腕を組む対象が議題であれば問題ないと考えるからです。)

腕を組むのは、その話に対して一旦自分の中で分析し「評価」する時間が存在するからだと私は考えていますが、この「評価」することが相手に対して「失礼」に当たるわけです。

目上の方はあなたのスキルの不足部分をアドバイスしたとします。そのアドバイスに対して評価する。つまり先輩のアドバイスはあてになるのかならないのかと、あなたは先輩を疑っている、信用していないと捉えられるのです。そして先輩に対してあなたは評価を下すのです。「この先輩の言っていることの価値」を。その評価が正当だと感じるとあなたは「なるほど」と口にします。ですが先輩からしてみれば、「なんでこいつは俺の言うことを評価してるわけ?俺の助言を信じてないのか?おまえは評価を下せる立場なのか?そんなに偉いのか?」と感じてしまうわけです。

例えば江戸時代、殿様の前で腕を組んで「なるほど」なんて言えたでしょうか?(ちょっと極端ですが。)
現代人には身分はありません。もちろんあってはいけないものではありますが、目上の人に対する敬意はあるべきだと思うんですね。

「なるほど」を嫌がる世代

例えば、あなたが40代・50代になったとき、たまたま母校に呼ばれ生徒とお話をする機会を得たとします。
そこであなたは自分の経験をもとに生徒さんに為になるようなお話をいっぱいします。
すると生徒さんはこう言うのです。「なるほど~○○さんすごいですね!」

どうでしょう?あなたはどのように感じますか?おそらく世代によっては抵抗の受け度合いが違うのではないでしょうか?ちょっと馬鹿にされてると感じる方もいるかもしれませんね。
今の若い世代には何の抵抗もない言葉なのかもしれません、しかし少なくとも10年ほど前は「なるほど」なんてまだ未成年の若者に言われたら、「なんで上から目線なんだ?」「世間知らずなんだな」と笑われてしまっていたでしょう。

「なるほど」と言う言葉には本来「相手の意見に対して評価している」という側面を持っています。評価するということはつまり上から目線で話を聞いているという事になるんです。
現代人の多くはこの側面を知らないがために、「なぜ駄目なんだ?」と疑問が沸いてくるのだと思います。

ではなんと言えばよいのでしょう?

「なるほど」が駄目ならばなんと言えばよいのでしょう?納得を表す言葉は他にもたくさんありますが、ただ普通に「そうなんですね!」「すごく納得しました!」と言っておく方が無難と言えそうです。
敬語では「おっしゃるとおりです」と言うそうですよ。

いかがですか?言葉は時代によって変化するものです。温故知新という言葉があります。古きを知っておくことはまた生きる知恵なのではないでしょうか?
あなたのこころに響きましたらシェアくださいね。

ピックアップ記事

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。