「やばい」という語彙力の乏しさに気づいた時…あなたは

エッセイ

年頃の娘が我が家にはいる。およそ世間でいうほど父の存在は嫌われてはいない。むしろ娘からちょっかいを受けることが多い筆者の家では家族のコミュニケーションは比較的正常に機能しているのではないかと感じる。

娘との会話には時折「やばい」という言葉が使われる。
私自身そこまで老けているわけではないので、若者の間で使われる言葉にはそれほど抵抗を持つことはないが、先日ある記事を見て我に返った。

なんでも「やばい」「エモい」で片付けてしまう若者に警笛

その記事には「日本には感情を表す言葉が140以上もある」とされたうえで、若者の間ではその140もの感情のほとんどが「エモい」「やばい」で片付けられてしまうというのだ。
「エモい」という言葉の意味を知らないお父さん方に説明すると、「エモい」とは「エモーショナル」つまり「感情が動かされる出来事」を「エモい」という。例えば

誕生日をサプライズで祝ってもらえて「エモい」
感動的な映画を見て「エモい」
失恋した友人に同情して「エモい」
日本がオリンピックで優勝して「エモい」
といった具合だ。

「ヤバいは思考停止、エモいは感性の腐敗」

そう書かれたその記事を読んで、私自身も「ヤバい」発言を控えようと思った。
そもそも

おいしいケーキを食べても「ヤバい」
絶景を眺めていても「ヤバい」
仕事が忙しくても「ヤバい」
綺麗な女性を見ても「ヤバい」
危険にさらされそうになっても「ヤバい」

あーこの語彙力のなさは「ヤバい」。そう痛感したのだ。

若いうちは楽しんでいるから百歩譲ってよしとする

学生の内は流行りの言葉で楽しむものなので、百歩譲って良しとしよう。大人になったらきっと彼ら彼女らも普通に会話するようになると信じる。ただ、やはり語彙力というのは若いころから日常的に使うことで自身の広がりを見せるもの。流行り言葉もいいが、他人が使わないような難しい言葉も流行らせてくれればいいのにと思うのだった。

あなたは「ヤバい」使ってますか?
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